彼は私を狂愛した。



そして私たちはクリスマスイベントがやっている場所へと向かった。




「わぁ...綺麗」



目の前には沢山のクリスマスツリーにサンタの格好をした人たち。




すごく盛り上がっていた。




「魅音ちゃん!サンタさんと写真撮る?それとも何か食べようか!」




舜がさっきとは真逆に小さな子供みたいにはしゃいでいる。




それからしばらく舜と沢山写真を撮ったりケーキを食べたりした。




その後近くにあったベンチに腰をかけると



舜が嬉しそうにコートのポケットから袋を取り出す。




「はい!これプレゼント!」



そう言って舜に渡されたものは白のリボンがついた可愛い手袋。




「え...!?これ貰ってもいいの?」



私が聞くと舜は「うん!」と言って嬉しそうに微笑む。




「でも、私なにも用意してない...それに舜の誕生日なのに...」



「いいよ。俺は魅音ちゃんとの時間をもらったからね(笑)」



そう言って照れながら子供みたいに笑う。



「ありがとう」



お礼を言うと舜は小さく頷いた。



「じゃ、そろそろ帰ろっか」



舜にそう言われた瞬間寂しくなった。