彼は私を狂愛した。



コンビニの中に入り、舜が手にしたものはホットココア。



そしてレジへ向かいお金を払って私にくれた。



「え...?」



「魅音ちゃん飲みなよ。寒かったでしょ」



そう言って舜はニコッと笑う。



「ありがとう...」



私が小さくお礼を言うと舜は鼻を擦りながら「どういたしまして」


と微笑む。




「あ、そーいえば、俺今日誕生日なんだ!」



舜がいきなりそんなことを言う。



「え...!そうだったの?おめでとう!」



私が微笑むと舜は少しだけ頬を赤らめた。



「うん...だから今日は魅音ちゃんに会いたかった」



え....?



舜...?




「俺、実は魅音ちゃんのこと好きなんだ...



 あ、別に付き合って欲しいとかそういうのじゃなくて...!



 えっと、あの...


 
うわーなに言ってんだ俺...」




舜が慌てる。



最初は真面目に言ってたのに段々と声が小さくなる。




「ありがとう...。嬉しい」




「うん...ただ言いたかっただけだから」




舜が少し落ち込んでいるように見えた。




だけどすぐ私の方を向き微笑む。





それからは沈黙が続いたけれど全然嫌じゃなかった。




そして舜がふと何か思いついたかのように口を開く。