きみとぼくと、世界と【短編】



最後に食べたのは缶詰めだったのか。

ぼくがわざわざ上げるまでもなくきみは好物をもらっていたんだね。



乾いた餌を人差し指ですくい唇に押し当てる。


独特の匂いを感じながら舌でぺろりと舐めとった。




餌はなんの味もしなかった。




ぼくときみは違う生き物だった。


ぼくが一方的にきみを近くに感じていただけで、きみはぼくをどの位置に感じていた?