「あとコレ」 手渡されたのは、コピーの束。 「一応全教科のをまとめた奴だから…よかったら使って。あたしのコピーだけど」 綺麗にまとめられたノート。 ろくにノートも取ってない俺にとってはまさに重宝するもの。 「まじ助かるよ。さんきゅ」 お礼を言うとまた微笑んで図書室を出ていった。 第一印象以上の好印象。 欠点なんかないように見えて、俺にはまるで釣り合わない。 …野球だけじゃだめだ。 そう強く感じた。