シャンパンを開けた お父さんをベシベシ叩いた。 「『お父さんの人殺し』なんて言って喚いてたよね私」 「俺からしたら勝手に 殺すなよって感じだったけど、 あのマルは可愛かった」 「っ」 -カァア- 少しだけね、って念を押す修ちゃん。 お父さんを叩く私の後ろ姿を見ながらそんなことを思っていてくれてたなんて! 知らなかった。照れる。 「しゅうちゃ、 『お待たせいたしました。 海老とアボカドのパスタセットでお待ちのお客様。』 開きかけた口は、頼んでいた料理が運ばれてきたことによって遮られる。