雫が邪魔をして、 もう顔さえよく見えない。 自分からゼリー頼んだくせに。 風邪うつったりしたら、大変なのに。 でも居なくなられるくらいなら、何もいらないよ修ちゃん。 「分かった。此処にいる」 元の位置に戻った修ちゃんは そう言って私の髪に手を伸ばす。 好きだと思った。 何度も好きだと心の中で呟いた。 だからこそ、手放したくなかった。 ずっと心配されたかった。 ずっと甘やかされたいと思った。 ずっと、傍に居て欲しいと思った。 例えそれがあたしの エゴだと分かっていても。