「…あれ、なんかモモ顔赤くない?」 「え? そう?」 「うん。林檎みたいに真っ赤」 「確かに…なんか怠いかも」 乃愛ちゃんに言われ、自分の頬や首を触れてみると確かに熱かった。 心なしか頭も重い。 悪寒もあるような…ないような。 「それ風邪だ」 突然確信じみたことを言う乃愛ちゃんに、返答する気力もなくパタンと机に顔を伏せる。 ひんやりした机がきもちいい。 「帰んな。はい、バック」 頭の上にポンッとバックを乗せられる。