友達は修ちゃんが

来たことによって
途中だった缶けりを再開させていた。


楽しそうなはしゃぎ声を
背に受けぐっと唇を噛み締める。


「また走っただろマル。

マルは走り方がヘンテコだから
歩けって昨日も言ったじゃん」


「だって!

歩いたらみんなに
置いてかれちゃう!」


不安いっぱいに言い返す。


修ちゃんの言葉を
聞かなかった訳じゃない。

初めはちゃんと歩いてたもん。


でもどんどんみんなとの
距離が広がっていって。


あたしを置いて「缶けりしよー」

なんて話し始めるから焦ったんだもん。