彼もあまりの至近距離に、一瞬目を丸める。シ、ンと部屋から音が消えた。



「…重い」

「ご、ごめん!!」


ドキドキしたのも束の間

眠そうな目で私を見据えながらそう言われ慌てて身体を起き上がらせた。


目を泳がせながらベットを下りる。


「今何時?」


くぁ、と欠伸を漏らす修ちゃんは
早くもいつも通りの修ちゃんだった。


「え、あ、16時半ごろかな」

「…さすがに寝すぎたかも」


髪を手で乱しながら、携帯へ伸ばす手。



「っ修ちゃん!」

「、」

「あ、え、と今日の夕飯しゅーちゃんの好きな鯖味噌にするから食べにおいでってお母さんが言ってたよ」



携帯へと伸びかけていた手は
私の言葉によって引っ込む。