僕は柊を先に歩かせ、玄関の鍵を閉める。 ふと下を見ると、外側は綺麗なのだが、中敷のカカトの部分が破けてつるつるになった、柊の白いデッキシューズがあった。 「こ、こ、こんにちは!」 僕がデッキシューズを見ていると、後ろから柊の緊張した声が聞こえた。 振り返ると、そこには、廊下に正座したマサハルさんとハナがいて、同じように正座をして深々とおじぎをしている柊がいた。 「何……やってんの……?」 「…………」 「…………」 「…………」