「ねえ、おかしゅうなか? うー緊張してきた……」 「うん、おかしくないよ」 「いつもとおんなじ?」 「うん、いつもとおんなじ」 「あ?」 「は?」 「いつもとおんなじて何ね? ウチはこいでも(これでも)おシャレしてきたとよ?」 柊はなぜかキレかけてた。 セルフレーム越しではない今日の柊の目は、優しく、緊張の為か怒りの為か、少し涙ぐんでた。 僕はその目をじっと見る。