マサハルさん



「で、で、ハナは?」


着替えた時に、ハナの顔は見てきたのだろう。

もう、「大丈夫か」とは聞かない。

僕は今日の出来事を、順を追ってマサハルさんへ話した。



「それで、相手の親御さんは……なんて?」

「うん、もういいってさ」

「そうか……」

「でもさ、なんとなくなんだけど、ハナだけが悪いんじゃないみたいなんだ」

「それは……どういう……?」


マサハルさんはそう言いながら、めんたいこで、ほんのりピンク色に(気持ち悪く)染めた口元で、こちらを見た。

僕はそれを見ない様にしながら、その後のことを掻い摘んで話した。