「とにかく、申し訳ありませんでした」 僕は怒りが声に出ないように注意しながら、菓子折りを差し出し、頭を下げ続けた。 声色はともかく、今、顔を上げて、怒りを悟られない自信はない。 いや、相手の顔を見て、反論しないという自信がない。 ハナのため。 ハナの明日からの生活のため、僕は頭を下げ続けた。