「ほら、ハナ」 「わーい!」 僕が、皿に載せたガリガリ君のカケラを渡すと、ハナは嬉しそうにそう言った。 「あ! でも、それ食ったら、今日はシャンプーハットね」 僕がそう言うと、ハナはスプーンを握ったまま、固まってしまった。 「ハナ? どうした?」 「シャンプーいや……」 「ダメだよ。ちゃんと洗わないと」 「だって、目に入るんだもん!」 「ハナ……」 僕はハナの耳元であることを囁いた。 ハナはそれを聞くと、素直に頷き、溶けはじめたガリガリ君を食べ始めた。