逢いたかった…今までずっと。

家まで歩いて帰ろうかなぁとか思ってたりしたら、




「鈴音様、お家までお送りします」




さっきの男の人がそう言い、じゃあ…と思って車に乗ってしまった。




車の中でも、颯太のことをずっと考えてた。




てゆーか…里奈の言ってたこと現実になったじゃん。




里奈ってある意味天才…




家について、車から降りる時に




「颯太さんもいろいろ悩んできたのです。そして、鈴音様のことは一回も忘れたことなどないと思いますよ。私もずっと颯太さんの近くにいましたけど、毎日鈴音様のお話をしてらっしゃった。鈴音様、よくご考えください」




男の人は微笑むと車に乗って帰ってしまった。




ーーー…ガチャ




「ただいま…」




シーン……




お母さん…まだ帰ってないんだ。




いつものことだし慣れてるけどね。




お母さんがいないのを確かめると、その場にしゃがみ込み泣きじゃくった




「そうた…ぁ……ヒッ…ク……いや…颯太ぁぁ…わた……し、まだ…颯太が…好き…」




私はずっと泣いてた。目が腫れるくらいに。




好きな人のためにここまで泣けるんだ…





里奈に明日、颯太のこと話そう…