待て、落ち着け、私。

そう、私は花宮 茉莉。全校生徒から慕われる生徒会長なのよ。


しかし、昨晩のことが全く思い出せない。

私…まさか壱琉と…?


「んーっ…」


いきなり聞こえた彼の声に、びくっと身体が跳ねる。

彼の顔をじっと見ていると、ゆっくりとその瞳が開いた。


「…茉莉…おはよ」