だって、あたしはあなたのとなりにいられるだけで幸せだから。 ──幸せだから。 ちょうどあたしたちが乗る観覧車のゴンドラは頂上に達して。 どちらともなくキスをしたのは誰にも秘密。 「みさき。愛してる。」 彼の言葉が最大に嬉しい。 帰ったら…今日は拒否らないで…あたしは佐田くんの愛に応えるのだろう。 みんなで初めて行ったテーマパークはそれぞれの“愛”を確かめる。 そんな1日だったに違いない。 春も終わりの6月18日のこと。