君恋日記




珍しく働いたイヤな予感。

「じゃあ…行ってくるけど…暮橋1人で戻れるか?少し暗いけど…待っててくれたら一緒に戻るよ?」  


佐田くんに心配させてる…


「うっ!ううん!あたしなら大丈夫だよ!
佐田くんは滝澤さんの用事に付き合ってあげてね?」


きっと今までに無い笑顔だった気がする。

嘘をつく時の笑顔。

何かを悟らないでほしい笑顔。

それと…行かないでって…


気づいたら滝澤さんの居る方へ歩き始めていた佐田くんの腕を今度はあたしが強く引っ張っていた。


「暮橋!?どうした?
やっぱり1人は怖いよな?」

ううん。


違う。


あたしは…あなたが取られてしまうのが怖い。