高い空を見ると、なんだか落ち着く。

  隣に虎太郎がいればもっといい。


初めて会ったとき。
僕は虎太郎のこと、<面白い子>くらいにしか思ってなかった。


翌月、またお祖母さんの家にいった帰り。
あのベンチに人影があった。


虎太郎は僕がいつ来るか分からないから、毎週ここで待っていてくれた。


「やっと会えた!」


そう言って、虎太郎は顔中クシャクシャにして大きな口で笑った。



なんだかすごく安心できた。