「二人には辛いかも知れないけど、聞けるだけでいいから聞いて欲しいの。無理して聞く必要はないからね?」
震えて治まらなくなったら大変だから。
それに私は悠さんのいったことを包み隠さず言うつもり。
傷付くこともあるでしょうし。
「うん」
二人が頷いたのを確認して私は話始めた。
「彼女は篠崎 悠さん。
おそらく海と陸の母親で間違ってないと思うわ。
彼女がここにたどり着けたのはまだ分からないけどたまたまじゃない。
何か知ってたのよ。
その証拠に彼女は私を見てほとんど驚きもしなかった。
悠さんは二人に異常な感情を抱いてる。
彼女は二人を連れ戻して……
家に閉じ込めようとしてるわ」
龍「そう…か」
龍も珍しく困惑してるみたい。
家族の問題だから私達が口を出していいことでもない。
でも、放っておけない。
「二人とも、今日は寝ましょうか」
二人は耐えた。
私が話している間、悲鳴も上げず、震えても我慢しようとしてた。
ちゃんと向き合おうとしたの。


