闇の向こう側で~あなたの光を~




龍「おい、ここに来させるなっ」


隼人「様子を見てきます!」



やっぱり。

二人の母親だわ。



龍「美海っ!」


私は頷いて、二人のいる部屋に急いだ。


「海っ、陸っ、開けて!私よ!」


するとすぐに扉が開き、陸が飛び付いてきた。


陸「美海…っ」


震えてる……っ。


「陸、部屋に入りましょう」






部屋に入ると海は布団に潜っていた。

それでも震えてるのは分かる。

二人とも尋常ではない震え方。



「海……」


海「美海…、たすけて……っ」




何をしたらいいのかなんて分からない。

どうしたら震えは治まるの。

どうしたら二人の不安を取り除いてあげられるの。




私はこうやって二人を抱き締めて背中を擦ることしか……。



「……私が守るから」













「ここかしら?」


龍「おい、やめろっ」


「まぁ、カッコいい子ね、モデルさん?でも、お子様は黙っててくれなぁい?鬱陶しいわ。邪魔よ」


「おいっ!」




ガチャ。



「いた、私の愛しい子たち」