でも、聞いたところで私に何が出来るの?
ただの自己満足でしかないじゃない。
二人が話してくれるのを待つしか……。
龍「美海、待ってやってくれ」
それは二人が落ち着くのを、なのか
二人が話してくれるのを、なのか
それとも解決するのを、なのか…。
私には分からない。
「えぇ、待ってるわ」
けど、こう言うしかないのだから。
次の日、二人は部屋から出て来なかった。
かろうじて食事は部屋まで持っていけば食べてくれる。
だけどそれ以外は何もない。
部屋から物音が聞こえるわけでもなく、
声が聞こえるわけでもなく。
……まるで、部屋に居ないかのような静けさ。