闇の向こう側で~あなたの光を~





龍「美海、わりぃ。遅くなった」




顔を歪めて本当に悔しそうに言う龍。

別に彼等が悪い訳じゃない。

伝えなかった私が悪いのに。

それなのに助けてくれる。




「ありがとう」




だから

この言葉にいま感じてる想いをのせる。

彼等なら気付いてくれるはず。



……ほら。

みんな笑ってくれるんだもの。

今の今まで殺気立ってた人だと思えないくらい優しく笑うの。













慎「分かってんだろ、俺達を怒らせたら」




慎のドスのきいた声は

自分に向けられてないと知っていても

体が少し強張る。