『俺、ポップな格好の女の子より、お嬢様っぽい女の子のほうが好きなんだよね。』



言われて私は、女の子らしいブランド物の服を着るようになった。





『ファーストフードとか苦手だから、あそこの喫茶店がいいな。』




言われて、高そうなその喫茶店をいつも行くお店にした。





ここまではまだよかった。





『昼休みに、パン買ってきて欲しいな♪』



えっ…

さすがに私も、一瞬おかしいなって思った。




10月に入った当たりから、先輩は私に、パンを買って持ってこさせるようになった。




これって、パシりってやつじゃ…





でも。



『貢がせてすぐ捨てられるだけだろ。』



あいつの言葉が頭に浮かんで、

先輩はそんなことするはずない!!




と、私は頑なにあいつの言葉を拒んだ。