いつか君と


「え、どうしたの?」

「っ…」


光井先輩が教室の机に座っていた。

春と同じ、机に…。


「何かあった?」

「え?いや、ちょっと友達探してて…」

「泣いてるじゃん」

「友達探してて…」


必死に涙を堪えていつも通りに会話をする。

光井先輩は机から降りて時計を見る。


「あと10分…」

「?」


光井先輩は私の前にたって、私の頭に手をのせた。


「八幡さん、好きだよ」

「ん!?」

「平野今メールで怒ってたよ。変な気使うなって」


光井先輩にメールしたんだ…。

てか、今光井先輩…


「先輩さっき何て言いました?」

「え…もっかい!?」


頭に乗っている手がビクッと揺れた。


「好きです。」

「誰がですか」

「八幡さんが」


私は先輩に抱き付いていた。


「ーーっ」

「な…」

「ごめんなさい平野先輩…私も大好きです」


チャイムが鳴った。それに構わず私たちは抱き締めあった。


「…まじ?」

「まじです」


少しの沈黙の後、二人で笑いあった。

12月の寒い教室の中で、先輩の腕の中は温かかった。