「はい、どーぞ」 樹くんの部屋に来ると、ホットココアを出してくれた。 「ありがと……」 「……」 樹くんは、私になにも聞かなかった。 「……気にならないの?」 ココアを机に置き、樹くんに尋ねてみる。 「気になるけど。話せるときでいいよ」 やっぱり樹くんは笑ってくれて。なぜか私の口は動いていた。 「私ね、義理の父親に、犯され、そう、に、なったの……!」 涙が出そうになった。