「はい、とーちゃーく」 一人アワアワしていると、いつの間にか私の教室の前。 「ヒーロー君、ありがと」 「やっぱりヒーローなんだ。じゃあ雪乃はー……ゆっきー?」 「雪乃がいい……」 考えるより先に、そんな言葉が口から出ていた。 「うん。雪乃」 ドキッ 不意打ちだよ。 今のは、誰でもドキドキしちゃう。