「……ぁ」 ポツリ、小さく呟いた。 校門前、辺りをキョロキョロと見ているおじさん。 ……いや、お義父さんだ。 とたん、震えだす体。 自分の右手で左手を押さえ、必死に震えを止めようとする。 そんな私に気づいてくれたのか。 絋君が私の手をとった。 手から手へと伝わる体温。