* あの声を、あたしは知ってる……。 この間、街で会ったあのひと……。 そのひとはどうやら、友だち同士でここにいるようだった。しかもその友だち、男女でたくさんで、ほとんどあたしをいじめてた子たち。 「……しょうちゃん」 「……え?」 隣りにいた裕也が反応する。 「しょうちゃんって、夏樹の元カレだよな……?」 「……うん」 あたしはそう答えたあと、裕也の腕を引いてその場を去ろうとした。