通学恋愛

それでも今日一日、はげましてくれたんだよね。


「まだフってはない…かな」


「マジ!?」


駿太が、押していた自転車を倒しそうになる。


「うわっ、バカ!」


思わず吹き出したあたしに、また駿太が頭をかく。


「それぐらい嬉しいんですー…」


もうすっかり夕日のオレンジ色に染まった桜並木にさしかかる。