「ずっと、コソコソして黒田に相談してたのは、これだったんだ」 袋を渚に握らせた。 決してかっこいい渡し方はできねぇけど。 渚に、どうしても渡したかった。 裏目に出ちまったけど、届いただろうか。 袋を持ったまま、ぼう然とする渚に、ゆっくり微笑んでみた。 「誕生日おめでとう、渚」