「…え……」




「駿太、最近隠れてコソコソしてるし…。


何かあるんなら言ってくれたらいいのに、レイちゃんばっかり…」



そんなの…。



「ちょ、誤解だってソレ!!」




渚の目からは、すでに大粒の涙が溢れていた。








「あたしじゃ、ダメなの……?」




違う、違う。



そんなことない!!



渚は自転車から降りて、青になった信号を走って渡ると、


そのまま走っていく。



オレは今、自転車なんだぞ。



今追いかければ、追いつけるんだぞ。