瑠璃や鬼龍は気付いていないが、そのパンケーキタワーの反対側。

「凄ぇな!こんなデカイケーキが準備されてるなんて!天神学園って太っ腹だな!」

シンとリィがそのケーキに舌鼓を打っていた。

やはり女の子、リィも甘いものは好きらしい。

無口ながら、コクコクと何度も頷きつつケーキを口に運ぶ。

シンなどは口の周りに生クリームを大量につけて、それでもがっつくのを止められない。

お前さっき料理たらふく食ってただろ。

「食える時にしっかり食っとけって父様が言ってたからな」

あー、お前の父ちゃんもバイタリティ溢れる人だったかんね。

お互いにその存在に気付かぬまま、今はケーキを堪能する両者。