『ん…』

ゆっくりと目を開ければ、

目の前には愛しい存在。

スヤスヤと眠るその顔にクスリと笑う。



──止められなかったな。結局。

“爽…私も…愛してる…っ”

脈略もなく思い出して、顔が火照る。

思いもしなかった。

言葉一つでこんなにもたまらなくなるなんて。

こんなにも嬉しくて、愛しいと思うなんて。

いつもいつも

『適わねえな…美海には』