山本香澄 16歳 森田先生 25歳 指を折り曲げてその年齢差を数えては、ため息が出る毎日。 私がまだ高校生だから、いけないんだ。 せめてあと4年経って、成人すれば、少しでも彼に追い付けるかな。 でも、そんなに待てない。 本当は今すぐ、先生に触れたい。 先生に少しでも近付きたくて、良く見られたくて、科学の勉強を頑張るけど、どうせ先生は私のこと 「勉強熱心な優等生」 としか思ってくれないから。 ぜんぜん、優等生なんかじゃないのに。