ある国の王は悩んでいた。
世継ぎに恵まれず、唯一の子どもは女の子。
それも絶世の美女というわけでも、天下一の天才でも、武術が強いわけでもない。
婿をもらうことはおろか、嫁のもらい手すら見つけるのが難しいほどだった。
悩んだ王は一計を案じる。
「この国で一番強い男を次期王として姫の婿に迎える。身分は問わない。腕に自信がある者よ、挑戦せよ!」
御触れを国中にばらまいたのだ。
ここに姫争奪戦の幕は切って降ろされた。
――姫と彼の関係を無視して。
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