ずっと笑ってればいいのに、なんて思っ
ていたら、ぎゅう、と昨夜同様、スイが
抱き着いてきて。
ふわふわの尻尾が左右に揺れてる。
「美姫様!おはようございます!」
「お、おはよう」
昨日、最初の方は毛嫌いされてたみたい
だったのに、最後の方はすっかりなつか
れてしまって。
それは一晩経った今も変わらないらしい
。
「あの穢らわしいエセ天使からは、僕が
お守り致しますからね!」
ニッコリと、花が綻んだような笑顔でそ
う言われ、胸がズキュンと音を立てた。
も、もしかしたら今世紀最大の胸キュン
かもしれない……。
「おい、エセ天使ってまさか俺じゃねー
だろうな」
「レオン以外に誰が居るんですか」
「ふざけんな。俺は生粋の天使だ!つか
美姫から離れろエロガキ!!」
「嫌です。僕はエロガキじゃないです。
それは貴方でしょう」


