山田君は凄い。
私が不安になってても、すぐにその不安
を拭い去ってくれるんだもん。
「うん。私、山田君の傍に居る!」
意気込んでそう言うと、当たり前だろ、
と山田君がニヤリと笑った。
「──レオン、入りますよ」
それから暫く経った頃、そう言ってスイ
が入ってきた。
「入ってきていいなんて言ってねーけど
」
「私がレオンの許可を取るとでも?」
しらーっとした目でそう言うスイ。
その冷めた目と、ふわふわの耳と尻尾が
ものすごーくミスマッチだ。
というかあの尻尾触りたい。もふもふし
たい。
「で、なんの用?」


