夜の七時頃、愛璃がそう言いながら、冷
蔵庫から、冷やしていたケーキを取り出
した。



「うん、ばっちり冷えてるね!じゃあこ
れ、美姫ちんの分ね!」

「わっ、ありがとう!」



スゴいスゴい!ちゃんとケーキになって
るよ!!



あとは明日の朝、ラッピングして終わり




はぁ……ここまでが長かったけど……で
も、達成感はすごいある。



あとは……先輩に、渡すだけ。



……うわあ、もうなんか既にドキドキし
てきちゃったんですけど!



そしてその日、家に帰る途中、ふと、あ
ることに気がついた。



これでもし、私の恋が叶ったとしたら。



──山田君は、どうなるんだろう?



あまりに山田君がキューピットらしくな
いから、忘れてたけど、山田君は恋のキ
ューピットだ。