部長になってから、先輩はかなり忙しそ
うだったし。



仕方ない、このまま寝かせてあげよう、
と思ったその時。



──コテン、と、右肩に僅かな重さを感
じて、私は思わずピキッと固まってしま
った。



その重みの正体は、先輩の頭。



先輩が、私に凭れるようにして、寄り掛
かってきたのだ。



「ーーーっ!」



その瞬間、今まで落ち着いていた心臓が
、また、忙しなく動き始める。



肩に触れる先輩の体温に、全神経が集中
してるんじゃないのかと思うほど。



……ほんと、こういう先輩の無自覚、困
る。



それから約二時間の間、私は無闇に動く
こともできず、先輩を起こさないように
、ただジッとしていたのだった。