【完】恋のキューピットは山田君!






せっかくのクリスマスなのに、そんなの
悲しすぎる~っ!



「せ、先輩っ!」



意を決してフェロモン先輩に声を掛ける
と、ものすごい勢いでこちらを向いた先
輩。



その勢いの良さに、思わず後ずさる。



「なに?どうしたの!?」

「あ、あの……。今度埋め合わせするん
で、クリスマスは……私に譲ってくれま
せんか?」



すると、瞳の奥をキラリと光らせるフェ
ロモン先輩。



「それは……埋め合わせに私とデートし
てくれるってこと?」

「せ、先輩がそう望むのなら……」



そう言うと、先輩はニヤリと笑い。



「いいわ。王子の願いだもの、断ったり
しないわ。その代わり、デートの時は…
…ふふふ…」



と怪しいセリフを残して、去っていった