あり得ない!あり得ない!と頭を抱えて
いると、立ち上がった山田君が、クスッ
と笑った。
「ちょっと演技にのめり込んでて、やり
過ぎたんだよ、悪かった。……ていうか
美姫、もしかしてファーストキス?」
最初、謝ってくれた所までは良かったの
に。……良かったのに!!
「女の子にそんな質問するなんてサイテ
ーっ!!」
だけどそう言うと、山田君は急にキョロ
キョロとし出して。
「え、"女の子"なんてどこに居んの?」
なんて言いやがったから、一発殴ってや
った。
やっぱりこんなのと、イチャイチャとか
無理!!
「ねえねえ美姫さん」
「……」
「美姫さんってば。おーい」
「……」


