【完】恋のキューピットは山田君!






せっかく人が心配してやったっていうの
に!



「まあいいけど……。ていうか、仲良く
って具体的にはどうするつもり?」

「うーん、平たく言えば、恋人らしくイ
チャイチャベタベタする……かな」



私はそんな山田君の言葉に、大きな衝撃
を受けた。



イチャイチャ……ベタベタだと!?


なんだその聞くだけで吐きそうなくらい
甘ったるい単語は……!



驚きすぎて固まる私に、山田君はすこし
考え込むような表情を見せてから、スッ
と私に近付いてきた。



「え、な、なんで近付くの……」

「予行練習、しておこうと思って」

「よ、予行練習……?」

「そう。失敗したら嫌だろ?」



ちょっと首を傾げながら、そう尋ねてき
た山田君。