「じゃあ、お昼にしましょう」
「よし!そうと決まれば!食べ物ツアー
へレッツゴー!」
拳を振り上げて、楽しそうに歩き出す先
輩。
だけど……。
廊下は思ったよりも人が多くて、ちょっ
とでも立ち止まると、置いてきぼりを食
らいそう。
だから必死で先輩に着いていってるんだ
けど……。
やっぱりこれはキツいな。
あちこちから人がぶつかってきたり、押
してきたりするから思うように動けない
。
ああもう、じれったいなあ、なんて思っ
た時。
──グイッ……!
「わっ…!」
不意に誰かに強く腕を引っ張られた。


