どんな見た目になってんのかはわからな
いけど、視界にうつる自分の髪の毛が、
ふわふわと緩いカールを描いてるのはわ
かった。
どうやら髪の毛は降ろされて、巻かれて
いるらしい。
「もー……ここまでする必要、無かった
のに」
と立ち上がった瞬間。
『キャーーーッ!!!』
そんな女の子達の黄色い声が聞こえたと
思ったら、わさっと周りに集まってきた
。
男子も真っ赤になりながらボーッとこっ
ちを見てる。……熱でもあんのかな。
「百千さんすっごい素敵ですー!」
「ずっと百千さんのこと王子様だと思っ
てたけど、今の百千さん、すっごく可愛
い!」
「お姫様みたい!」
可愛いだとか綺麗だとか、頬を赤らめな
がら口々にそう言ってくる女の子達。


