一緒に文化祭を回らないかと誘えば、す
んなりとオッケーされた。
こっちは死ぬほど緊張しながら誘ったっ
ていうのに、先輩は平然と「いいよー」
だなんて言うから、ちょっと拍子抜けし
てしまった。
……まあ、結果オーライだから良いんだ
けど。
そして──文化祭、当日。
「よーし完成!うーん、我ながらいい出
来!」
満足そうにそう言った愛璃の声に、漸く
終わったかと安堵の息をついた。
結局、私の衣装はあのアリスのコスプレ
で。
しかもただ着れば良いんだと思ってたら
、愛璃にメイクとヘアアレンジまでされ
てしまった。
メイクとか人生で数回しかしたことない
し。
髪の毛だってただまとめあげてるだけだ
から、それをいろいろと弄られるのは違
和感があった。


