【完】恋のキューピットは山田君!






「まあまあ。文化祭当日は、美姫ちんを
お姫様にしてあげるから!」

「お、お姫様?」



自分にそれを形容されるのはどうしても
違和感があって、顔をひきつらせてしま
う。



王子様になりたいわけじゃないけど、お
姫様になりたいわけでもない。



私、普通の女子高生になりたいのにな…
…。











「なあ美姫」



その日、家に帰ると、不意に山田君が話
かけてきた。



「今日やってた"文化祭の準備"ってなん
だ?」

「……質問の意味がわからないんだけど
。山田君だってニコニコしながら皆と準
備してたじゃん」



あの猫被ったキラキラ笑顔で、女子を騙
してたでしょ。