お客さんは勝手に好きなコスチュームを
選んで、自分達は写真を撮るだけという
楽な仕事。



「せいかーい!だから美姫ちんには、こ
の衣装を来てもらいます!」



そう言って目の前で愛璃が広げたのは。



白いレースがふんだんにあしらわれた、
どこかのお姫さまみたいな膝上のワンピ
ースだった。



「……え? なにこれ…」

「だから、美姫ちんの衣装!」

「え、衣装って……」



動揺する私に、愛璃が不思議そうに首を
傾げる。



「聞いてなかったの?シフトに入ってる
間は、自分達もコスプレすんだよー」

「こ、コスプレ!?」



聞いてない!そんなの聞いてないーっ!



「こ、こんなの着れないよ!」