その"王子様"に自分も含まれていること
は、女子達の甘い視線からわかってしま
うんだけど。
先輩も女子も、山田君が来てくれて大喜
びだ。
……こんなに落ち込んでるのは私だけな
のかな?
「──よーっし、今日はここまで!解散
!」
そのあと、一時間程練習をして、部活が
終わった。
私はぐったりしながら更衣室に向かう。
……疲れた。
いつも先輩の相手するだけで疲れるって
いうのに、今日は山田君のせいで、先輩
が二人居るみたいだった。
先輩はいつものことだけど、山田君まで
しきりに私に話かけてくるんだもん。


