【完】恋のキューピットは山田君!






とても素人とは思えない。素人だったら
、矢を真っ直ぐ放つことも難しいのに。



経験がないなんて、絶対嘘だ。



試しに、と山田君に射たせてみたら、な
んとほとんどが真ん中に命中。



これには皆、唖然としてた。



そりゃそうだ。急に現れた外国人が、自
分達よりも弓道が上手いんだから。



「レオン素質あるね!」



先輩はというと……有能な人材を見つけ
たからか、さっきからずっとハイテンシ
ョンだ。



そんな先輩に、山田君はニッコリと微笑
んで、「ありがとうございます」なんて
言っちゃってる。



山田君のキラッキラの王子様スマイルに
、うちの弓道部の女子は早くもノックア
ウトされていた。




「三人目の王子様だわ……」「なんと神
々しい……」などとさっきから呟いてい
る。